活躍するシニアたち

定年という生前葬の後にこそ、純度の高い人生がある

JPアセット証券 小島健治さん(68歳)
毎日があっという間に過ぎていきます 「毎日があっという間に過ぎていきます」と現役時代そのままの小島健治さん。

「60代の自分だから、できる仕事があるはずだ」

 小島健治さんが定年を迎えようとしていたころ、その後の人生について、明確な姿を思い描くことができなかった。今後はのびのびと自由に過ごせると考えてみたが、実際にやってみるとすぐに退屈になり、むなしくなった。健康湯に通い、後はカラオケに興じる先輩の太った姿も見た。ぶらぶらと過ごす先輩たちは、家庭での存在感すら低下させているようで、覇気のない姿や表情を見ながら「ハッピーリタイアメント!」と言っていた言葉に疑念を持った。「自分はまだまだやれる。いや、やりたい。仕事をしたい」と、むくむくと考え始めた。

 そんな矢先、知り合いを通して「東京に新しい証券会社が産声をあげようとしている。手伝わないか」という話が舞い込んできた。そのころはリーマンショックのあとで、世界の金融システムが危機的状況にあり、証券業界も苦境の最中にあった。さればこそ敢えて設立するという。「おもしろい!」と血が騒いだ。

 大阪在住である小島さんに躊躇がなかったといえばウソになる。しかし、苦境にある証券業界に敢えて新規参入するという、当時38歳の創業者の意気込みが小島さんの心に火をつけた。「若いころの仕事はできないし、やる気もない。しかし、60代の自分だからできる仕事もあるはずだ」と身をあずけた。

証券業務に携わるため、「二種外務員資格」「一種外務員資格」「内部管理責任者」などの資格も取得した。 証券業務に携わるため、「二種外務員資格」「一種外務員資格」「内部管理責任者」などの資格も取得した。

仕事の達成感があってこそ自由が楽しめる

「何事にもアグレッシブで、一方で柔軟な思考を持つこの青年社長の指揮下に入って自分は生気を取りもどした」と小島さんは笑いながら言う。

 当初は〝顧問〟という肩書で気軽だと思ったが、思惑が違った。証券会社は許認可事業だから、監督官庁への申請とヒアリングなど、不慣れな作業が待っていた。仲間たちとそれなりに苦労したようだ。小島さん自身においても証券業務に必要な資格試験を取得しなければならない。「でも、苦ではなかったですね。社長の影響もあって、やる気まんまんでしたから」。60歳の手習いで、次々と資格を取得した。

 小島さんは言う。
「社会に出て40年以上がたっている。この歳になって未経験の仕事を種々やらせてもらえるなんて、感激もんですよ。大阪支店も同時に立ち上げたので、東京本社と行ったり来たり、無我夢中でした。考えてみれば、定年という年齢で世間から葬られるなんて生前葬ですわ。まだ充分に仕事現場でお役に立てるのに、年齢だけで外れるのはどんなもんでしょ」

手社員も小島さんのユーモア溢れる話術で思わず笑みがこぼれる 「お客さんに断られた時のモチベーションを上げる方法」について語り合う。硬かった若手社員も小島さんのユーモア溢れる話術で思わず笑みがこぼれる。

 仕事には他者に対する義務と責任が発生する。それを果たすことで充実感や生きがいが得られる。のびのびとした自由は、義務と責任を背負ってこそ喜びとなる。人生を楽しむとは、よくはたらき、よく遊ぶということだと、年下の部下たちに伝えている小島さんも、実は彼らとのコミュニケーションを通じて、自身の時代錯誤をひそかに修正している、と言う。今年10周年を迎える同社において、小島さんは今、貴重な存在感を放っている。

取材協力/JPアセット証券株式会社
JPアセット証券株式会社は【東京キャリア・トライアル65】の参加企業です。
(雑誌「コモ・レ・バ?」Vol.37掲載)

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